岩本小児科


小児科・アレルギー科 岩本小児科

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ワクチンについて

Hib(ヒブ)ワクチンとは

Hib(ヒブ)ワクチンというのは、インフルエンザ菌(毎年冬に流行するインフルエンザウイルスとは全く違うものです。)による細菌性髄膜炎や喉頭蓋炎を予防するワクチンです。
インフルエンザ菌は、主に細菌性髄膜炎や喉頭蓋炎、中耳炎、気管支炎、肺炎を起こす菌です。
インフルエンザ菌は、莢膜という膜を持つタイプと莢膜を持たないタイプに分かれ、莢膜を持つタイプはさらにa、b、c、d、e、fの6つに分類されています。
先ほど述べたインフルエンザ菌が起こす病気のうち、より重症な細菌性髄膜炎や喉頭蓋炎はタイプbが原因であり、中耳炎や気管支炎、肺炎は無莢膜型が引き起こします。
Hib(ヒブ)ワクチンはタイプbのインフルエンザ菌が引き起こす疾患、つまりインフルエンザ菌による細菌性髄膜炎や喉頭蓋炎を予防するワクチンなのです。

小児の細菌性髄膜炎の約半分は、インフルエンザ菌(タイプb)が原因で、その約60%は2歳未満に発症します。毎年約400~500人発症しており、その約30%の方が亡くなったり、聴力障害、てんかんなどの後遺症を残しています。
また、喉頭蓋炎は、ほとんどがインフルエンザ菌(タイプb)が原因であり、年間約100人発症しており、不幸にも亡くなってしまう方も少なくありません。
Hib(ヒブ)ワクチンを4回接種することにより、インフルエンザ菌による細菌性髄膜炎および喉頭蓋炎をほぼ完全に予防することが可能になるのです。

Hib(ヒブ)ワクチンは、1991年フランスで承認され、現在では世界で100カ国以上で採用されており、その約50%の国が定期の予防接種(国が費用を負担)として採用されていますが、特に心配な副作用は認められていません。
そして、Hib(ヒブ)ワクチンを接種するようになった国では、インフルエンザ菌による細菌性髄膜炎や喉頭蓋炎はもはや過去の病気とされる程で、Hib(ヒブ)ワクチンをきちんと接種した人の中からインフルエンザ菌による細菌性髄膜炎や喉頭蓋炎の発生はほとんどありません。
我々小児科医は、1人でも多くの人達にHib(ヒブ)ワクチンを接種していただき、インフルエンザ菌による細菌性髄膜炎、喉頭蓋炎で苦しむ子供たちを一人でも少なくできればと考えております。


 

Hib(ヒブ)ワクチンの使い方
1. 接種対象と接種開始月齢
  2ヵ月齢以上5歳未満の小児
  乳児期早期からの接種開始が望ましい。原則として生後2ヵ月以上7ヵ月未満で接種を開始する。
2. 接種方法
  添付溶剤0.5mlで溶解し、全量を皮下注射。
3. 接種回数と間隔
  初回免疫として4~8週間の間隔(3週間の間隔でも可能)で3回接種、1年後に1回追加接種、を原則とする。
  接種開始齢が7ヵ月以上12ヵ月未満の場合は、初回免疫は2回、1年後に追加接種。
  接種開始齢が1歳以上、5歳未満の場合は、1回接種のみで追加接種なし。
4. 同時接種
  他のワクチン(例えばDPT)と同時接種が可能である。
  同時接種の場合、それぞれのワクチンは別の部位(例えば右上腕と左上腕)に接種することとし、本剤を他のワクチンと混合して接種をしてはいけない。

なお、費用は1回 8000円です。
くわしい事は、スタッフにお尋ね下さい。